歌詞なんていらない!(1) [音楽の聴き方]
<曲名> Happy 'Cause I'm Coming Home
<作曲> Robert Lamm
<収録アルバム>「Chicago III」Chicago(1971)
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■歌詞なんていらない!
…といっても、決して歌詞を軽視しているわけではありません。
ただ音楽にとって、詞はあってもなくてもいいものなんだという、
案外あたり前のことを、ともすると忘れがちなんじゃないかと。
いわゆるポップ・ミュージックの世界では、
当たり前のように付きまとう歌詞ですが、
世の中には詞のない音楽も、たくさんあるわけで、
クラシックやジャズ、民族音楽、映画音楽、BGM…といったジャンルでは
詞のある方が、むしろ少数派でしょう。
逆に音楽のない詞はあるかというと、ない(多分…)。
それはただの「詩」ですよね。
普通はメロディなり、リズムがついて初めて歌になる。
そう考えると、歌詞にとって重要なのは、いかにメロディやリズムに乗せるか、
またそれを説得力を持って表現できるか、ということではないかと思う。
内容はどうでもいいとは言わないけど、内容だけにこだわるんなら、
歌に乗せなくてもいいわけだし、「詩」でいいわけだから。
シカゴの『Chicago III』に収められた、美しいスキャット・ナンバー、
「Happy 'Cause I'm Coming Home」を聴くたびに、そんなことを思う。
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