ジョン・マクラフリン&チック・コリア [音楽の聴き方]
ロック好きの僕が、ジャズに手を出すきっかけになった1枚が、
マイルス・ディヴィスの『ビッチェズ・ブリュー』。
『ビッチェズ』については以前書いたので、ここでは省略しますが、
これはロックファン必聴ですよ!!
『Bitches Brew』Miles Davis
その『ビッチェズ・ブリュー』で重要な役割を担っていたのが、
英国人ギタリストのジョン・マクラフリン。
多くのロック・ギタリストたちに混じって、僕の大好きなギタリストの一人です。
現在の彼はこんな感じ。
マイルスの元を離れた彼は、マハヴィシュヌ・オーケストラを結成。
これがまた凄い。とくに1st、2ndはかっ飛んでます。
『ビッチェズ・ブリュー』で共演したチック・コリアは、
マハヴィシュヌに刺激を受け、リターン・トゥ・フォーエヴァーを結成したというし、
ジェフ・ベックが、ギターインスト路線へ進んだのも、彼らの影響で、
マハヴィシュヌのキーボード奏者だったヤン・ハマーを迎えた『ワイワード』は、
ロックサイドからのフュージョン・アルバムの傑作となった。
そのジョン・マクラフリンが、盟友チック・コリアとともに、
ファイヴ・ピース・バンドとして、ブルーノートでライブをやるというので、
これは観に行かなきゃ!ということで、行ってきました。
■ライブは小さなハコがいい
メンバーは二人の他に、
ケニー・ギャレット(AS)
クリスチャン・マクブライド(B)
ブライアン・ブレイド(D)
って、僕がかろうじて知ってるのは、ケニー・ギャレットくらいでしたが…
彼らの素晴らしい演奏を、
息づかいが聴こえてきそうなほど、間近で見れたのは良かった。
自由席13650円てのは正直高いけど、
観に行ったかいはありました。
ほんと手があと2mくらい長ければ、触れられそうな距離でしたから。
ライブはやっぱり小さなハコで観るのが僕は好き。
もちろん大会場でないと再現できないような演出もあるだろうし、
その祝祭的な空間を楽しむという点では、大会場もいいけど、
間近で見る、あるいは純粋に音を聴く、という点では、
小さなライブハウスに限る。
演奏する方としても、多分その方がいいんじゃないかな。
■ジャズ・ドラマーの凄さ
白髪に尖った鼻、ジャケット姿のジョン・マクラフリンは
大学教授のようなたたずまい(けっこうでかい!)で、
ジャズにジミ・ヘンを持ち込んだ不良ミュージシャン(?)とは思えない。
いっぽう髪を後ろで結んだ、メタボ体型のチック・コリアは、
気さくなサーフショップの店長のような雰囲気。
二人とも音楽を楽しんでる姿が印象的でした。
驚いたのは、ドラムのブライアン・ブレイドで、
その華奢な体からは信じられないほど、
パワフルで、エネルギッシュなプレイを見せてくれてました。
全身をよじるような叩き方がかっこいい。
その表情は実に豊かで、こういうプレイを見せつけられると、
多くのロックのドラムが、いかに単調か思い知らされます。
(もちろんそれが悪いわけじゃないんだけど。)
全体的にはリラックスしたムードの中にも、緊張感のある刺激的なプレイの連続で、
1曲1曲が非常に長いにも関わらず、最後までまったく飽きなかった。
アンコールでは、ジョンとチックが初共演した
マイルスの『イン・ア・サイレント・ウェイ』から、タイトル曲を披露。
いや〜なんだか,夢のようなひとときでした。
『In A Silent Way』Miles Davis
こんにちは!
大きなアリーナ・ロックのライヴも好きですが、やはり小さなハコで観るライヴが一番楽しめますよね~。
by EVH (2009-02-11 16:38)
EVHさん、nice!&コメントありがとうございます!
やはり間近で観ると、指の動きが分かったり、
表情がよくわかったりしていいですよね。
by walrus (2009-02-13 03:23)