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6か9か [69]

テ-ブルの上に図のような1枚のカ-ドがあるとする。
何が書いてあるかと尋ねたら、心の素直な人はきっと「6」と答えるだろう。
だが、テ-ブルを挟んであなたの向いに誰かいるとして、
その人に同じ質問をしたとしたらどうだろう。
きっと「9」という答えが返ってくるに違いない。
もしあなたの右手に誰かいれば、平仮名の「の」と答えるかも知れないし、
左隣の人が見たら、カタツムリの絵とでも思うかも知れない。

世の中も同じで、同じモノを見ているつもりでも、
見る方向によってまるで意味が違ってくるということがよくある。
だけど、僕らはつい自分の側からだけで物事を判断してしまいがちだ。
そうした限定的な見方は、自分の属する国家、人種、宗教、性別、階層、立場など
様々なレベルによって規定される。

そのことが互いに誤解や不信を生じさせ、不幸な場合には衝突を生む。
こうした問題に突き当たったときは、お互いがいま一度目の前にあるカ-ドを、
あらゆる角度から見てみる必要がある。
ときにひっくり返したり、斜に見たり、火にあぶったりすることも必要かも知れない。

しかしどんなに角度を変えて見ても、
「9」や「の」のように分かりやすいカタチばかりとは限らない。
そんなときはなおさら、自分の側に立った見方こそ唯一の正解とでも言わんばかりに、
自分たちの価値観を相手に押し付けてしまいがちである。

だけど逆さに見た図がコチラには意味をなさなくても、
アチラにしてみれば意味のあるものかも知れないわけで。
そのことはコチラ側に留まっている以上、容易には理解しえないものかも知れない。

 

★Today's Set
1. If Six Were Nine(Jimi Hendrix)


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