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『ウォーペイント』ザ・ブラック・クロウズ [音楽の聴き方]

warpaint.jpg

「Warpaint」The Black Crowes(2008)

 1. Goodbye Daughters Of The Revolution
 2. Walk Believer Walk
 3. Oh Josephine
 4. Evergreen
 5. We Who See The Deep
 6. Locust Street
 7. Movin' On Down The Line
 8. Wounded Bird
 9. God's Got It
10. There's Gold In Them Hills
11. Whoa Mule
12. Here Comes Daylight (Bonus Track)

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本当は、ある程度時間をかけて聴き込んで、
きちんと消化吸収してから書こうと思っていたのだが、
我慢できなくなってしまった。
したがってまだ胃のあたりを移動中であり、
未消化な部分もあると思う。

■やめられない、止まらない

アルバム発売前から、彼らの公式サイト上で、
"Goodbye Daughters Of The Revolution"のみフル試聴できたのだが、
正直はじめはそんなにピンと来なかった。

7年ぶりの復活アルバムの、1曲目を飾る曲だけに、
相当気合いの入った、インパクトのある曲を(勝手に)期待していたからだ。

ところが聴こえてきたのは、意外にも初期に戻ったかのような、
ストーンズフェイセズ調のロックンロール。
(ただしAメロの強引なコード進行に、彼ららしさも感じたが)

これまでアルバムごとに変化し、新しいことにチャレンジしてきた彼らだけに、
この曲をピックアップしてきたのは意外な気がした。

いよいよアルバムを聴いたときも、これまでにない"味"を期待していただけに、
あれ、どっかで味わったような…しかも味付け薄いなあという印象だった。

もちろん、よくないわけじゃ全然なくて、水準(僕なりの)はクリアしてる。
でも彼らは普通のバンドとは違うのだ。それで満足していては彼らに失礼だ。

随所に彼ららしさはあるものの、何かひと味足りないなあと思って、
原材料の表示を見たら、ゴスペル、ファンク、サイケ、ハードロック、
ポップの分量が減り、その分カントリー、サザンテイストが増量されている。

そのせいか、自然体でレイドバックしたサウンドは、
これまでで最も地味な印象を受ける。

ところが、これが不思議と飽きないのだ。

派手さはないが、絶妙な塩加減のため、ついつい次から次へと手が出てしまう。
まさに"やめられない、止まらない"のかっぱえびせん状態。

いぶし銀のスライドギターが冴え渡る。
ジワジワしみてくる。そして涙が出そうになる。

彼らも年齢を重ね、行くつくところまでたどり着いたのかもしれない。
それを心地いいと感じる僕も、つまりは年をとったのだろう。
いまの僕の体に、このサウンドは合っているのかも知れない。

今では"Goodbye Daughters Of The Revolution"も大好きだけど、
1曲挙げるとしたらノスタルジックなバラード、"There's Gold In Them Hills"だ。
The Band"I Shall Be Released"に匹敵するような、透明感のある美しい曲。
この1曲を聴けただけでも、アルバムを待ったかいがあったと思わせるほど、
これまでの彼らの曲の中でも、1、2を争うほどの美しい曲だ。

そしてやっぱり言えるのは、これまでの彼らのどのアルバムとも趣が異なるという点。
そう、彼らはいまだに“深化”しつづけているのだ。
いやぁ、ハズしませんねえ。

■カヴァー曲にみる彼らのルーツ

ところで彼らの公式サイトは、なかなか充実している。
左上の「Radio Online」からは彼らの過去のライブ音源が聴けて、
これが頻繁に更新されているのだ。
ライブバンドならではの彼らの魅力を伝えてくれる嬉しいコンテンツだ。

また「Crowesbase」というデータベースはすごい。
彼らがこれまでレコーディングやライブで演奏した、
オリジナル、カヴァー曲の基礎データ、歌詞、セッションメモ、
メンバーのコメント、過去のライブのデータなどが網羅されている。

例えば曲なら、最初に演奏されたのはいつで、何回ライブで演奏されているか、
いつどこのライブで演奏されたかが分かるし、
ライブなら、セットリストはもちろん、
ファンによるレビューや写真がアップされていることもある。

これによると、3/29現在、463曲がエントリーされている。
興味深いのは、半分以上を占めるカヴァー曲だ。

ストーンズが多いのは納得だ。
ツェッペリン、ジミー・ペイジと共演してるので多い。
ビートルズボブ・ディランといったところも多い。

それに続くのは、ボブ・マーリーグラム・パーソンズグレイトフル・デッド
フェイセズニール・ヤングザ・バンドもしくはその周辺といったところか。

いずれにしても、彼らの音楽的背景を知る上で貴重なデータだ。

最後に"Goodbye Daughters Of The Revolution"の動画のリンクを。
"Goodbye Daughters Of The Revolution"


★Today's Set
1.Goodbye Daughters Of The Revolution(The Black Crowes)
2.There's Gold In Them Hills(〃)
3.I Shall Be Released(The Band)
4.Silver Train(The Rolling Stones)


nice!(1)  コメント(2) 
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DEBDYLAN

このアルバム僕も買いました。
まだ聴き込んでいないんですけど。
イナたい感じが心地良いです。

久々に聴いたTHE BLACK CROWS。
やっぱカックイイっす♪

by DEBDYLAN (2008-05-10 14:58) 

walrus

DEBDYLANさん、nice!&コメントありがとうございます。
クロウズいいですよね!本当にいいバンドだなとつくづく思います。
来日してくれないかなあ…
by walrus (2008-05-11 01:18) 

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