CDの買い方 ~『ソングラインズ』デレク・トラックス・バンド [音楽の聴き方]
『Songlines』The Derek Trucks Band(2006)
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みんなどんな基準でCDを買ってるんでしょうか。
ケース・バイ・ケースかも知れないけど、
なんとなく自分なりの基準てないですか?
例えば、好きなアーチストは全部揃えるという人もいる。
僕は基本的にはそういう買い方はしない。
それでは余りに膨大な量になってしまいそうだから。
常にいい音楽を求めてはいるけど、置き場所もないので、
なるべくこれ以上CDを増やしたくないということもある。
基本はアルバムごとに判断して、気に入れば買うようにしているが、
結果として全部のアルバムを集めてしまうこともあるし、
また例外的に、新作が出たら買ってしまうアーチストもいるにはいる。
(いるんじゃねえか!)
また、ジャケ買いという言葉があるけど、これもしたことない。
だけどジャケットがいいと、音に対する判断が多少甘くなるってことはあるかも。
デザインのいいジャケットはディスプレイしたいしね。
以前は名盤カタログ的なものを参考に買ったりもした。
また雑誌のレビューなどを参考にしたこともあったが、
あまり当てにならないことも多く、あくまで参考に留めるようにしている。
人のお薦めも微妙なものがあって、僕の趣味を分かって薦めてくれるのならいいが、
そうでない場合には、あまりピンと来ないものも多かったりする。
そういう場合に「あまりピンと来なかったよ」と正直に言えればいいんだけど、
「いやあ、けっこういいね」などと、つい大人の対応をしてしまいがちだ。
でも「けっこう」の部分に、自分としては複雑な心境を込めてみたりして。
それよりは、自分と趣味の近い人のブログの方がよほど参考になる。
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やはり出来れば中味を聴いた上で買いたい。
昔はラジオで何曲か聴いて気に入ったら買うか、
もしくはレンタルして気に入ったら買うようにしていたが、
最近は、ネットで試聴してから買うことが多い。
CDショップに行くことは余りないが、CDショップでの試聴には注意が必要だ。
ただでさえ、そのショップの推薦というバイアスがかかっている上に、
ヘッドフォンの性能がいいせいか、迫力あるサウンドに聴こえるので、
とてもキテる感じがするのだ。
中味を聴いた上で全曲いいとなれば、買わない理由はない。
ただしそんなアルバムが稀であることはいうまでもないだろう。
半分以上いい曲であれば、買うのに十分な理由になる。
それ以下の場合は微妙だが、いい曲だけでも手に入れたいと思うものである。
今であればネット配信で曲単位で買うことも可能だが、どうもまだ抵抗がある。
レンタル屋にあれば、それで済ませるのだが、
得てしてレンタル屋には置いてなかったりするし、
そういう場合は仕方ないので、何曲か(下手したらたった1曲)のためだけに
アルバムを買うというはめになる。
逆に1曲1曲はそれほどでもないんだけど、アルバム全体でいい、というのもあって、
まあ要するにいろいろだ。
そうやっていろいろ考えて、買うCDをピックアップするのだが、
それをまったく無視して衝動買いしてしまう、なんてこともけっこうある。
例えば最近では、クロスロード・フェスティバルのDVDがそうだし、
そのDVDで初めて知った、デレク・トラックス・バンドのCDがそうだ。
あまりひとつのアーチストのアルバムをまとめ買いすることはないのだが、
デレク・トラックス・バンドのCDは一挙に4枚も買ってしまった。
何から買っていいか迷ったのもあるが、
どれも外さないだろうという確信が、なんとなくあったのも確かだ。
なんだかんだ言いながら、結局はフィーリング?
でも結局そう。最後は自分の感覚だけが頼りなんである。
■
案の定デレク・トラックス・バンドはどれも良かった。
デレク・トラックスのギターは、
ピックを使わないフィンガーピッキングでのスライドプレイが特徴で、
ブルースをベースに、ジャズ、ソウル、ラテン、レゲエなど幅広く弾きこなす。
一見クールだが、炎のように熱いプレイにロック魂を感じる。
ライブ映像を見る限り、演奏レベルは相当高く、
伝説のギタリストたちに引けをとらないどころか、
その中に混じってもトップクラスに位置するんじゃないだろうか。
あえて言えば、ジェフ・ベックとラリー・カールトンと
レイ・ヴォーンを足したようなプレイヤーとでも言おうか。
ボーカルの人もいいし、いま一番生で観たいバンドである。
Key To The Highway
Joyful Noise
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