「街の灯」(1931) [映画の観方]
<原題>City Lights
<監督>チャールズ・チャップリン
<出演>チャールズ・チャップリン、ヴァージニア・チェリル
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中学の頃、友人とリバイバル上映していた「街の灯」を観に行き、
思いきり笑い転げた記憶がある。
当時でさえ、既に半世紀以上経過した作品であったが、
それが時空を超え、しかも異国の少年を笑い転げさせていたんだから、
考えたら凄いことですよね。
それだけチャップリンの映画が普遍性を持っているということでしょうが、
なかでも、この「街の灯」はダントツの傑作。
チャップリンも相当気合いが入っていたものと思われます。
というのも、この映画が製作された当時は、トーキーが台頭してきており、
無声映画は時代遅れになりつつあった。
そんな中、時代の波に逆らうかのように、あえて無声映画にこだわったチャップリン。
そこには、パントマイム芸人チャップリンの意地とプライドが見える。
すべてをこの映画にかける。そんな意気込みすら感じられます。
チャップリンを語る上で、“笑い”とともに欠かせないのが、“ペーソス”。
つまり、笑えて、泣けるのが、チャップリンの映画。
この映画も両者が高い水準で同居している。
まさに集大成。
ラストは映画史上最も切ないラストだ!(…と言い切ってしまいたい。)
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